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2014年7月1日火曜日

「解釈改憲による集団的自衛権行使の閣議決定にあたっての声明」を発表しました。

特定秘密保護法に反対する牧師の会は7月1日、以下の声明を発表いたしました。

解釈改憲による集団的自衛権行使の閣議決定にあたっての声明

2014年7月1日  
特定秘密保護法に反対する牧師の会  
共同代表 朝岡 勝 (徳丸町キリスト教会 牧師)
安海 和宣(東京めぐみ教会 牧師)  

 

 本日夕方5時過ぎに、安倍内閣は、多くの国民の反対の声、190の地方議会の反対の声、また歴代の内閣法制局長官、憲法学者、戦争体験を持つ年長の国会議員の反対の声、政府与党内の慎重論の声すら一方的に退けて、解釈改憲による集団的自衛権行使容認の閣議決定を行いました。

 ここに私たち、「特定秘密保護法に反対する牧師の会」は、深い嘆きと憂いとともに、自らの非力さを悔い改めつつ、断固とした抗議の意を表し、速やかにこの決定が撤回され、無効となることを求めます。

 安倍首相が繰り返す「戦後レジームの脱却」とは、立憲主義の精神を踏みにじり、事実上、憲法9条を破棄し、この国の戦後民主主義を根底から覆すものであり、過去のアジア諸国に対する侵略の歴史さえも否定しようとするものです。また今回の閣議決定に至る経過においても、近隣諸国との間の危険を殊更に喧伝して人々を扇動し、そのような「現状」を国の最高法規である憲法に優先させて、なし崩し的に憲法9条を破棄するもので、今後は現役自衛官たちはもとより、やがては若者たちや子どもたちを戦争に向かわせようとするものです。私たちはそのような価値観に支えられた今回の暴挙を決して見過ごすことはできません。

 私たちは「キリストこそ私たちの平和」(新約聖書エペソ人への手紙2章14節)と信じる者たちであり、「平和を追い求める」(同ペテロの手紙一3章11節)ことを希求し続けます。また「平和を作る神の子ども」(同マタイ福音書5章9節)として、身の回りの小さな関わりから諸外国との間に至るまで、丁寧な対話と誠実な交流による平和構築によって、真の意味での「積極的な平和」作りに励む所存です。

「彼らはその剣を鋤に、その槍をかまに打ち直し、国は国に向かって剣を上げず、二度と戦いのことを習わない」(旧約聖書イザヤ書2章4節)。