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2015年11月26日木曜日

国会議員要請行動を行いました。(11/26)

 特定秘密保護法に反対する牧師の会は11月26日、「安保法制の廃止」と「野党の共闘」を求めて、国会議員要請行動を行いました。
 国会閉会中とはいえ、多くの陳情者が来館し、集会などで議員会館ロビーは混雑していました。
 今回は、民主党の4人の衆参議員を訪ねました。いずれも秘書さんが応対してくれました。
 要請内容をお伝えし、若干の意見交換をして、聖書のみことばを紹介し、祈っていることを伝えました。当方の要請に比較的良く耳を傾け下さる方ばかりで、対話もある程度できました。顔と顔を合わせて声を届けることの大切さをあらためて実感しました。
 また閉会中に、あまり報道はされていませんが、議員同士の勉強会や実務者協議が行われていることが分かりました。これらのことを有権者がもっと知り、しっかり見て、何らかの関わりを持つことが大切。「しっかり見ていますよ」とメッセージを発信していくことも重要だと感じました。

 内容を以下にレポートします。

     曇り空の国会議事堂を望む            枝野室を訪問する安海共同代表

 ●枝野幸男議員(衆)事務所


 女性秘書が応対。
 要請内容については「まったくその通りです。その方向で尽力しています」。
「報道では党内部で割れているとずいぶん流れていますが」と水を向けると、
「どこでもいろいろな意見があるのは当然です。それをまとめるのが執行部です」と力強い返事。
 すでに申し込んでいる直接の面談については、「党本部を通してほしい」とのことで、なかなか実現できないもどかしさを感じました。


●前原誠司議員(衆)事務所

 男性秘書が応対。
 「要請内容についてはわかりました。安保に対するスタンスはそう単純ではない。ブログにも書いていますが。一回できた法律を『廃止』するというのは無責任。単純に廃止ではなく、おかしくない法律を出して作り直す=対案。という立場です。対案を出すというスタンスでの『共同』はありえるのではないか」とのこと。

 25日に開いた超党派勉強会に水を向けましたが、「そうみたいですね。誰が呼びかけたのか知りませんが」とかわされました。(毎日新聞では前原氏も参加、と報道)


●長島昭久議員(衆)事務所

 女性秘書が応対。
 真剣な態度ではありましたが、こちらの話を聞くだけでした。「みなさんのことをお祈りしています」と最後にのべると喜んで下さいました。


●北澤俊美議員(参)事務所

 女性秘書が応対。
 「みなさんの期待に応えられるようにもう少し頑張らないといけないですね。でも、どうして内閣支持率が下がらないのかとても不思議です」。
 北澤氏は民主党の安全保障総合調査会の会長をつとめられているあるため、24日に開いた合同会議の内容など情報を得たかったのですが、話の途中で電話が入り、時間切れに。とても残念でした。


 
 



【要請書】
憲法違反の「平和安全整備法」「国際平和支援法」を廃止して下さい
日頃から、国民生活向上のためにご尽力いただき感謝いたします。
さきの国会で成立させられた「平和安全整備法」「国際平和支援法」を廃止するため、先生のご尽力をお願いいたします。
多くの反対の声に耳を貸さず、前代未聞の暴挙を重ねた末、安保法制を採決強行したことを私たちはいまだに納得していません。「時がたてば国民は忘れる」という政権与党の予想を裏切り、廃止への思いは大きくなる一方です。
安保法制は、米国などの他国の防衛を目的とする集団的自衛権の行使を認めるだけでなく、日本の安全や国際社会の平和を口実に自衛隊の海外派兵と武力行使を解禁するものです。憲法9条の平和主義を破壊する違憲の法律だということは明らかです。圧倒的多数の憲法学者、元内閣法制局長官、元最高裁判所長官を含めた裁判官、日本弁護士連合会など、法律の専門家が憲法違反だと断言しました。
安倍政権は、早くもこの法律を根拠にして、自衛隊に南スーダンで「駆けつけ警護」のための武器使用を認める任務を与えようとしています。自衛隊が、海外で現実に人を殺し殺されるリスクが格段に高まります。自衛隊が海外で武力を行使するのは憲法違反です。そして私たちをテロに巻き込む危険が増えてしまいます。絶対に止めなくてはなりません。
世論調査で多くの人が法案への不安を訴えているのは、法案の内容を理解した上で危険性を重大に受け止めているからです。全国地方自治体の約2割にあたる330を超える地方議会が本法案への「反対・慎重に」意見書を可決し増え続けています。憲法学者をはじめ、大学人・研究者、映画監督・俳優、医療・介護・福祉関係者、宗教人、環境 NGO関係者、学生、高校生、母親など、世代を超えた多くの人が反対し続けています。
私たちは、「平和をつくる者は幸い」(新約聖書 マタイによる福音書59節)、「剣を取る者はみな剣で滅びます」(マタイによる福音書2652節)の教えに従い、聖書が示す正義と公義、平和と和解が大切にされ、小さき者の声が押しつぶされることのない社会のために祈り、日本が戦争する国へ進む動きに対し、反対の声をあげます。聖書のみ言葉に従って生きる私たちは、どんな理由をつけようと、武力で平和を生み出すことができないことを知っています。戦争は、憎しみの連鎖しか生み出さず、犠牲になるのは一般庶民だというのが歴史の教訓であり、真理です。憲法9条によって国際社会で信頼を得て来た日本が、率先して平和外交を国際社会に働きかけることこそ、全ての国際紛争の解決の道筋です。
以上の趣旨から要請をいたします。
<要請項目>
1、憲法違反の「平和安全法制整備法」「国際平和支援法」を廃止してください。

2、廃止のための野党共闘を進めてください。2016年参議院選挙での協力もご検討ください。

2015年11月10日火曜日

Peace Making Study Sessionのご案内 12/1です

12月1日に学習講演会を行います。ぜひご参加ください。






私たちの国はいま、どこへ行こうとしているのか。
私たちが踏み出せる一歩は何か。
この国に植えられ、この社会で地の塩・世の光としてどのように歩むのか。
このスタディ・セッションを通してご一緒に学ぶ時をもちましょう。

12月1日(火午後7時から
お茶の水クリスチャンセンター8チャペルにて
(JR御茶ノ水駅徒歩2分)

講演 稲 正樹師(国際基督教大学教授・憲法学)
講演ののち質疑応答、祈りのときなど。

入場無料(席上カンパあり
クリスチャンでないかたも大歓迎です。ぜひご参加ください。

2015年11月5日木曜日

「安全保障関連法の廃止を求める声明文」愛知県岡崎市キリスト教協議会を紹介します

【情報提供です】

 愛知県岡崎市キリスト教協議会(岡崎市内キリスト教会・伝道所の教派を超えた協議会)は10月26日、「安全保障関連法の廃止を求める声明文」を発表しましたので紹介します。


「私たちは、日本国憲法を尊重する政治を求め、安全保障関連法の廃止を要求します。」

 今、私たちの日本国憲法は「国権の発動たる戦争……を放棄する」(日本国憲法9条)という、近代国民国家であることを否定するような掟を、自らの国に課しています。この日本国憲法は、第二次世界大戦で日本が降伏し、アメリカの占領下でつくられたいきさつを持ち、成り立ちや意味については様々な考えがあります。しかしかつて日本国民は、『大日本帝国政府』のふるう国家権力のもと、抑圧され、むごい戦争を体験しました。日本国民はあの時、『大日本帝国』の政府や軍隊が実際に守ろうとしたのは「国民」ではなく「国家体制」であり統治機構である「中央政府」だったことを思い知らされました。国家体制を危うくする可能性ありという判断があれば、政府は自国民に対して命令を下す権力を持っていました。『大日本帝国憲法』のもと日本は「戦争できる国」でした。「有事」には国民の権利より「国を守る」ことが優先となりました。それはつまり「国家体制・中央政府を守るために 国民に命令できる」ということでした。国民は 自由に感じる心を抑圧され、自由に選び考える力を奪われ、他者のことばを尊重し自分の思いを語る場が破壊されるということ、それがかつての日本の国の形でした。
 日本国民は、歴史の中で「戦争できる国」であることは自分たちを守るものではなく、むしろ自分たちを抑圧し、道具のように扱い、攻撃してくるものであるという悲惨な経験を持ちました。『日本国憲法』は、わたしたちの国が「戦争をしない国」という形をつくりました。自衛隊という軍事組織を持つものの、この『日本国憲法』のもとでは他国の兵士や市民を殺させたことも、自衛隊員が殺されたこともありません。それができたのは、多くの国民が、日本は「戦争しない国」であることを強く望み、矛盾と葛藤をはらみつつも、自衛隊の働きが人々の命を守るための「殺さない、殺されない」ものであることを、真剣に願ってきたからです。また、世論を重んじる慎重な政治判断、自衛隊の人々の高い練度、憲法を踏まえた自重のたまものでもあったはずです。
日本国憲法第9条によって、日本は「交戦権」を自らに対して認めない国として70年間過ごしました。現政府は「日本を取り巻く安全保障環境が変化し、一層厳しさを増したため」に「抑止力として」交戦権を取り戻すため、集団的自衛権の行使容認、武器輸出政策の緩和、日米新ガイドライン改定など、これまでの安全保障政策の大幅な転換を進めています。しかし、交戦権を持たずにつくりあげてきた日本のあり方は、環境問題や開発援助、災害支援といった非軍事的な国際協力の場面での信頼を得ることに大きな力になるはずです。それこそが、日本の安全保障を支える「抑止力」になるものではないでしょうか。
かつて私たちの国が起こした戦争によって、近隣諸国に多大な苦難を与え、罪を犯しました。戦争は私たちの国ばかりではなく、相手国、諸国にも多大な苦難をもたらします。私たちは、再び私たちの国が「戦争する国」「戦争に参加する国」となる道ではなく、「戦争しない国」として、対話と協調に基づく平和的かつ現実的な外交・安全保障政策を求めます。
 また、安全保障関連法が衆議院特別委員会で強行採決の後、衆議院本会議で可決。参議院に送られ、参議院特別委員会で議事録にも残せないような混乱の中で「採決された」とされ、参議院本会議で可決されてしまったことについて。これらの国会の決定は、日本国憲法と民意を押し切っての成立だと考えます。戦後の日本の平和主義と民主主義の崩壊と言わざると得ません。私たち岡崎市にあるキリスト教会、ならびにキリスト者は、この政府の横暴に対し強く抗議すると共に、安全保障関連法の廃止を要求します。