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2015年12月14日月曜日

クリスチャン新聞 戦後70年座談会/安保法制に抗うクリスチャン 

クリスチャン新聞2015/12/20.27付に掲載された戦後70年座談会に、当会の安海和宣共同代表が出席し、活動が紹介されました。

 今年の9月19日、参院本会議で自民、公明両党などの賛成多数で可決成立した安全保障関連法制(以下・安保法制)。これにより、自衛隊も他国の戦争に参加できるようになり、日本は戦争のできる国へと変わった。しかし、この安保法制に抗うためアクションを起こしたクリスチャンたちも多数いた。
 今回は憲法研究者の稲正樹、牧師の安海和宣、都立高校教師の岡田明、板橋区議会議員の五十嵐やす子の4氏に集ってもらい、アクションを起こした動機と、今後、安保法制下の状況でどう抵抗し、運動を展開して行くのかなどについて語ってもらった



秘密保護法完全施行の日 牧師の会がスタディ・セッション 現憲法は一字一句変わっていない

*クリスチャン新聞12/20.27号に、12月1日のスタデイ・セッションの記事が掲載されました。



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 特定秘密保護法成立から2年。同法は12月1日、完全施行された。折しも同日、特定秘密保護法に反対する牧師の会(共同代表/朝岡勝、安海和宣)は、憲法研究者で国際基督教大学客員教授の稲正樹氏を講師に、スタディセッション「Peace Making Study Session 地の塩・世の光として歩むために学ぶ」を、東京・千代田区神田駿河台のお茶の水クリスチャン・センターで開催。稲氏は「私たちの国はいま、どこへ行こうとしているのか─私たちが踏み出せる一歩は何か」と題して講演した。【中田 朗】

 稲氏は最初に、日本キリスト者平和の会が、安全保障関連法制(安保法制)成立に対し9月20日に発表した「戦争法の強行採決抗議・実効阻止・廃止を求める声明」を紹介。「戦争法(安保法制)」反対は私たちにとっては信仰のたたかいであり、憲法98条は「この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない」と規定している、だから憲法違反の「戦争法」の実効を阻止し廃止するため、引き続きたたかうことを表明するという内容で、「憲法では憲法違反の法律があってはいけないとしている。憲法の最高法規、その国の基本法が踏みにじられてしまったと考えている」と話す。

 その上で、第一次安倍政権で何が行われたかを挙げ、また自民党憲法改正草案の問題点として、 ①立憲主義を軽視する改憲草案、②「天皇を戴く国家」と国民主権の形骸化(戦前回帰的)、③「戦争をする軍事大国」をめざす9条改憲、④基本的人権の形骸化(「公共の福祉」が「公益及び公の秩序」に)、⑤緊急事態条項、⑥憲法改正条項の改悪、を挙げた。
 特に④に関しては「国よりも個人が大切であることは現憲法の魂のようなもの。ところが憲法改正草案13条では『個人』を『人』に改めた。『個人』だと個人主義を助長するからだという。『公益及び公の秩序』は人権制限を容認するもので、義務が伴い、表現の自由にも関わってくる」と危惧する。

 特定秘密保護法に関しては、制定に反対する刑事法研究者の声明をもとに「この法案は、基本的に軍事立法であり、それ自体において日本国憲法の平和主義に反するもの」と指摘。「表現の自由を保障している現憲法の下で、このような法律が成立するとは思わなかった。戦争する上で、国民には意図的に十分な情報を与えない。これは国民主権、立憲主義に対して重要な意味をもつ。つまり、国民を見えない、聞こえない、しゃべれない、日光東照宮に描かれるサルのようにし、秘密をベールで閉ざす法律だ」と警鐘を鳴らした。
 しかし、特定秘密保護法、安保法制の成立といった厳しい状況の中でも、上智大学の高見勝利氏の論文をもとに、「日本国憲法のテキストは一字一句も変わっていない。平和的生存権、戦争・武力による威嚇・武力の行使の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認を定めている日本国憲法に、憲法変遷などは生じていない」と強調。
 「違憲」法律を塩漬けにするべく、①創意工夫にあふれた市民運動の開始や違憲の特定秘密保護法の廃案を求める運動を続ける、②非立憲の政権の速やかな退陣を求める運動を粘り強く進めて行く、③統治行為論の発動を許さず、全国の裁判所において、安保法制の憲法9条違反、平和的生存権、憲法尊重擁護義務違反の差止請求訴訟、違憲確認訴訟、損害賠償請求訴訟を提訴する、などの方策を挙げ、「日本国憲法の基本理念に立脚した『平和国家』『福祉国家』『道義国家』の実現には、新たな政治勢力の結集が必要だ」と説いた。また、主権者である国民の誰もができることとして、国政選挙の際、不誠実な処理を行った衆参の前・元議員(立候補者)を「選定」しないことで、実質「罷免」するという請願や投票も挙げた。
 最後に、自由と平和を確保する展望として、軍事大国化と新自由主義改革に対抗するために、日本国憲法に基づく国家と社会の構想(新しい平和と福祉国家の道)を提起する必要があるとし、「社会的多数派の結集により政治を包囲しよう。貧しく、小さく、砕かれた者が思想・信条・世界観・属性を超えて結びつき、主権者・市民として立ち上がり、国民の過半数に憲法の精神を広げよう」と語りかけた。




http://クリスチャン新聞.com/csdb/%e7%a7%98%e5%af%86%e4%bf%9d%e8%ad%b7%e6%b3%95%e5%ae%8c%e5%85%a8%e6%96%bd%e8%a1%8c%e3%81%ae%e6%97%a5-%e7%89%a7%e5%b8%ab%e3%81%ae%e4%bc%9a%e3%81%8c%e3%82%b9%e3%82%bf%e3%83%87%e3%82%a3%e3%83%bb%e3%82%bb/

2015年12月12日土曜日

【Event Report】 主への服従から生じる「抵抗権」 PMPM@NAGOYA2

    【Event Report】 PMPM@NAGOYA2

     12月11日に名古屋市の日本同盟基督教団名古屋福音伝道教会を会場に開かれたPMPM@NAGOYA2(同実行委員会主催)。「平和をつくる者は幸いです。どうか主に従っていくものとさせて下さい」ーー会堂をほぼ満席に埋めた参加者がともに学び、主を賛美し、祈りを合わせる幸いなときとなりました。

     集会の様子と、講演の概要をレポートいたします。







      集会は、山本陽一郎牧師(実行委員・日本同盟基督教団多治見中央キリスト教会牧師)の司会で、賛美と祈りから始まりました。2人の姉妹が自らの信仰で社会と向き合ってきた歩みと証しについてスピーチ。「この時のため ~日本にあるキリストの教会の責任~」と題して山口陽一師(東京基督教大学教授・日本キリスト教史・当会よびかけ人)が講演しました。
       今年のこの国と歩みが、「戦後70年」という歴史の中でどのようなところに置かれているのか、また戦前のキリスト教会の反省を振り返りました。そして、ローマ人への手紙第13章から「抵抗権」-政治参与の責任について説きあかし、キリスト者・キリスト教会が間違った政治のもとでどのように祈り、行動すべきかについて深めるものでした。
       会堂が満席となるほどの参加者が駆けつけ、ともに祈り、賛美し、平和をつくる人とさせてくださいと誓いを新たにする時となりました。

      <講演より>  (参加者のまとめで、講演そのものの文字起こしではありません

      「この時のため ~日本にあるキリストの教会の責任~」

       山口陽一師(東京基督教大学教授・日本キリスト教史・当会よびかけ人)



        









       まず、エステル記4章14節から、私たちが主から遣わされているこの時、この国が、いったいどのようになっているのかを考えました。
       その出発は、「戦後70年」。敗戦の歴史と、おおきな犠牲の上にうちたて、70年間守ってきた日本国憲法の国民主権、基本的人権、平和主義が、新自由主義と国家主義によって機能不全におちいり、人のための国から国のための人とされ、戦争で殺し殺され、日の丸君が代、神社参拝が国家儀礼とされ、信仰の自由が脅かされようという時代に入りつつあるのが「この時」です。


       
       つぎに、戦前のキリスト教会の歴史から、反省と教訓について学びました。対米開戦直前の1941年、日本のプロテスタント教会は、「日本基督教団」に合同。その教団規則には、「聖書に従って」と言わなければならないところが、「皇国の道に従って」とされていました。そして、大東亜戦争を「聖戦」と呼び、戦争の遂行のために神の召命を受けて教団がつくられたとの理解のもとに、戦争に協力していった歴史を持っています。
       「時のしるしをみわけられるままに、ただ国民大衆とともにおしながされるだけであったということは、日本の教会および個々のクリスチャンの責任を問われるべきことでしょう」(小塩力)という言葉が胸にささります。
       そのような反省から私たちはいま、何を学ぶべきなのか。ローマ人への手紙第13章と、「抵抗権」からの学びです。多くの先人が深い考察をおこない説きあかしています。
       渡辺信夫牧師(当会賛同者)の「抵抗権について」(1982年)は、カルヴァンの「抵抗権」について学び、「抵抗の根を持つこと、また根を養うこと」「抵抗権は深遠なことではなく、ありふれたこと、日常のことである」と紹介しています。
       権力は神によってたてられたものです。そのゆえに、従い、服従するべきです。しかし、権力は手違いを犯し、間違うこともあります。権力が神にそむくとき、私たちは信仰のゆえに、神への服従のゆえに、隣人への愛のゆえに、権力に抵抗することが必要です。
       聖書には信仰のゆえに権力に抗った例がたくさん記されています。へブル人の男児を殺せとのパロの命令にしたがわなかった助産婦。偶像礼拝を拒否したダニエルたち。イゼベルの命令にそむいて主の預言者をかくまったオバデヤ。「人に従うより、神に従うべきです」とみことばを語ることをやめなかった使徒たち。その後継者たち。 
       抵抗は良心の自由、告白の自由が侵害される時になされ、「それは権力に己の質的反省をうながす」と渡辺信夫師は言います。人民主権の社会では、「人民は正しい政治を自ら行う責任がある。政府があやまちを犯すならば人員自身がそれを改めなければならない。すなわち、人民が権力を一時あずけたものからとりもどすなり、抵抗するなりしなければならない」のです。
       外的には政治的自由であり、内的自由を守り育てるために、信仰者には教会がそなええられているのです。
       いまの日本社会を振り返る時、この「抵抗権」の思想は、個人や教会にとって大切だというだけではなく、国にとっても不可欠なのではないでしょうか。
       抵抗権を嫌う「愛国心」教育が行われています。
       安保法制については、憲法違反の法律だと歴代の内閣法制局長官が指摘し、圧倒的多数の憲法学者や弁護士、元最高裁長官、学者、学生、NGO、医療福祉関係者、母親たちが反対しています。それにもかかわらず、為政者が憲法99条の「憲法尊重・擁護義務」を怠り、強行採決したのです。12月1日には特定秘密保護法が完全施行されました。この法律はチェックする第三者機関を持っていません。12月当初に予定されていた国連の「報道の自由」調査が直前にキャンセルされています。国が危険な方向に行こうとしているとき、その暴走に誰が「否」というのでしょうか。
       抵抗権の問題は、信仰者として自分たちの権利をまもることでもありますが、主に従う者としての国にたいする責任でもあります。
       キリスト者は「王である祭司」という身分をあわれみのゆえにキリストにあっていただいています。
       「あなたがたは、選ばれた種族、王である祭司、聖なる国民、神の所有とされた民です」
      (第一ペテロ2章9節)
       「すべての人のために、また王とすべての高い地位にある人たちのために願い、祈り、とりなし、感謝がささげられるようにしなさい」(第一テモテ2章1節)
       安定した統治のためのとりなしの祈りが必要です。またこの祈りは「神はすべての人が救われて、真理を知るようになるのを望んでおられます」(4節)と、救いをめざす福音宣教でもあります。
       最後に預言者しての責任を考えます。日本の教会がもっともできなかったこと、苦しんできたことです。
       王の前に立って神のことばを語った預言者たちは、「わたしのことばを聞くものは、わたしのことばを忠実にかたらなければならない」(エレミヤ23章28節)とのことばのとおり、人を恐れず、神のことばを伝えました。
       「個人についての利欲と虚偽は悪思想であるとすれば、国家的利欲および国家的虚偽はまた極めて悪思想なりと言わねばならない。しかも利欲の正義仮想は悪の極致である」。(「悲哀の人」矢内原忠雄 内村鑑三第3周年記念講演会より・1933年3月)

       おわりに、
       主への服従から生じる「抵抗権」が、今のこの国にとって如何に大切なことかを、それができずに国と共に滅ぶばかりであった教会の歴史に学びつつ確かめた。戦後70年、悔い改めの実としての日本国憲法が壊されつつある。「抵抗権」は私たちの信仰の自由と市民的自由をまもるためのものばかりでなく、この国を守るため、主への服従として、訴えととりなしの祈りの中で行使されなければならない。と結びました。

       
       日本の教会の「抵抗」の当たり前のたたかいを、いよいよ当たり前のものとするために、祈りつつ歩んでいきたいと思いました。





       
       

      2015年12月4日金曜日

      特定秘密保護法・公務員の身辺を調べる「適性評価」を防衛、外務両省職員ら25人が拒否 【毎日新聞より】

      【情報提供です】12/4毎日新聞Webより

       特定秘密保護法に基づき、機密を扱う公務員らの身辺を調べる「適性評価」を防衛、外務両省の職員ら計25人が拒否したことが3日、共同通信の取材で分かった。10日に施行1年を迎える同法の適性評価で、拒否したケースが判明したのは初めて。

       調査が詳細な個人情報に及ぶ適性評価をめぐっては、プライバシー侵害の懸念も指摘されている。拒否の理由は不明だが、公務員らの一部も抵抗感を抱いていることがうかがえる。...
       適性評価を拒否したり、評価の結果「不適格」になったりした職員らは特定秘密を扱えず、職場の配置転換や業務の変更を迫られる可能性がある。
       内訳は防衛省が24人で、うち16人は同省職員、8人は防衛産業従業員。外務省は職員が1人。
       適性評価では、個人情報を警察当局など他の政府機関や自治体、医療機関に照会することも可能。特定秘密の指定権限を持つ20行政機関に取材したところ、防衛、外務両省を含む10行政機関が、適性評価のために照会していることも分かり、幅広く情報収集している実態が浮かんだ。(共同)
      http://mainichi.jp/sele…/news/20151204k0000m040121000c.html…

      2015年12月3日木曜日

      【Peace Making Study Session】  12月1日 特定秘密保護法に反対する牧師の会・講演会レポート

      【Peace Making Study Session】
       12月1日 特定秘密保護法に反対する牧師の会・講演会レポート 

      於:お茶の水クリスチャンセンター8Fチャペルにて


        特定秘密保護法に反対する牧師の会は12月1日、御茶ノ水クリスチャンセンターチャペルで【Peace Making Study Session】を開催。国際基督教大学客員教授の稲正樹さん(憲法学)を講師に、安保関連法制可決・秘密保護法施行下での情勢と憲法のゆくえ、私達ができることについて学びました。
        同会が活動を始めた2013年12月6日から2周年。セッションの開かれた12月1日はいみじくも特定秘密保護法の本格施行の日となりました。




        主催者あいさつ(朝岡勝共同代表)


      「この2年間で、秘密保護法の廃止をめざそうという出発から、その後の日本の流れは目まぐるしく動いています。とくに今年は変化の年であり、安全法制に対して何とか取り下げほしいという働きかけてきたのがこの年の歩みでした。さまざまな声もいただきました。『秘密法反対』、の会の主旨に賛同したのであって、その後の安全保案に関することまで活動するのはいかがなものか、など。たしかに会の名称と安保法制に反対する活動が結びつかないかもしれません。 しかし、秘密法成立の直前には、日本版反NSCの設置も決まり、いわゆる戦争ができる国づくりへの流れができつつあったというのが2年前のことがら。その後の流れに線を引っ張ると、いまの流れにつながってきます。まったく別の働きというよりは、秘密法反対の流れの中で見えてきた事がらに、その都度祈りながら対応して今にいたっています。微力な働きで、その流れを食い止めるところまでにはいたっていませんが、法案が成立した今、反対した人たちが知恵を出しあっています。主権者の一人として何が問題の本質かをしっかり学び、それぞれ持ち帰って分かち合っていただければ幸いです」。

        ICU客員教授の稲正樹さんが、「私たちの国はいま、どこへ行こうとしているのか―私たちが踏み出せる一歩は何か」と題し1時間の講演を行いました。安倍内閣の改憲への狙いと危険な本質、一方で憲法のすばらしさ、今後の展望を語り、クリスチャンとしての立位置についてもあらためて考えさせられる講演でした。




        はじめに旧約聖書からエレミヤ書6章14節~16節、同21章8節のみことばをひき、「平和か戦争か、命か死か、そのどちらの別れ道を選ぶか、神に迫られている。『戦争法』反対は私たちにとっては信仰のたたかい」と切り出しました。

        本題に入り、第1次安倍内閣の「改正教育基本法成立」「憲法改正国民投票法成立」からの国家体制づくりの流れ、自民党憲法改正草案(2012/4)の問題点について整理。
       特定秘密保護法の位置づけについて、軍事立法としての基本的性格を持ち、9条改憲と直結する憲法の平和主義を否定する実質明文改憲の先取りとあらためて指摘。「改憲の意図する『戦争をすることができる国家づくり』の過程を秘密のベールで覆い隠し、戦争への国民の批判を封じ込め、国民の協力を取り付ける装置となると批判しました。

       安倍政権の本質について、保守支配層が長年にわたり待望しながら実現できなかった課題を強行する支配層待望の政権という顔、「軍事大国化」と、自国の多国籍企業の競争力を拡大するべく、既存の政治経済体制をいっそう大企業本位に変える新自由主義改革推進という2つの顔があると分析。
       このような流れの中で、安保法案=戦争法案は強行採決・成立しました。しかし、これまでになかった規模の運動が新しい層にも広がったこと、成立直後から「違憲」法律を塩漬けにすべく、創意工夫にあふれた市民の運動が展開していることを紹介。
        「日本国憲法のテキストは一字一句も変わっていません。平和的生存権、戦争・武力による威嚇・武力の行使の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認を定めている」と参加者を励ましました。

       そして、イザヤ書2章4節の「終末の平和」の預言をひいて、待望される全世界の平和を実現するための道具として、私たちの静かな、冷静でかつ忍耐強い『平和のための戦い』で『積極的平和主義』という言葉の欺瞞性を明らかにし、真実の「積極的平和」の憲法政策を力強く具体化していこう」とよびかけました。

        最後に、軍事大国化と新自由主義改革に対抗する21世紀のマニフェストとして、日本国憲法に基づく新しい平和と福祉国家への構想を提案。
      「新しい歌を主に向かってうたい 美しい調べと共に喜びの叫びをあげよ。」(詩篇33.3)。
       自由と平和を確保する展望が開けると結びました。

        講演の後、30分の質問タイムを設定。時間を超過するほどの質問がだされました。
       経済と内閣支持率の問題、キリスト者としてできること、選挙について、基本的人権の理解を深めること、立法過程への市民参加など、ひとつひとつに丁寧に答えました。

        よびかけ人の柴田智悦師の先導で祈りのときを持ち、会を閉じました。
        参加者は「どこに自分の信仰を置くのか問われている政治情勢だと危機感を強めた」「社会情勢はもちろん、日本の教会のありかたについても考えさせられた」などと感想を話しています。