2014年9月9日火曜日

【日本のみなさんへ マーチン・ルーサー・キング ジュニア師からの手紙】

 
 
 
 
 
 
 
【日本のみなさんへ マーチン・ルーサー・キング ジュニア師からの手紙】
貴重な歴史資料を紹介します。

日本のみなさんへ

日本は、西洋と東洋の架け橋となる可能性を持つ国です。 ...

西洋と東洋。
お金持ちと貧しい人。
白人と有色人。
今、世界が直面する緊張する課題を仲立ちする使命を授かっているのです。
その理由は、日本は戦争の恐ろしさを知っており、他のどの国も経験したことがない核の惨事の雲に覆われる苦しみをたどってきたからです。
日本は、まさに世界平和のために架け橋となることができます。
日本は、貧困の中から立ち上がり、驚くべき経済成長をとげることができることを証明しました。
日本は、人種差別の屈辱を知りながら、今も民族的な不和の種をもつ国との接点を持っています。
あの不幸な戦争が生み出した(日米)混血の孤児たちに対しても、国を挙げて妥当な対策のアクションが取られるべきでしょう。
私はあなたたちの美しい国を訪れる日を楽しみにしています。素晴らしい志を持ち、兄弟愛を持った米国の人たちの願いを届けることができる機会を与えられるように願っています。

心を込めて
マーチン・ルーサー・キング ジュニア

(超訳:特定秘密保護法に反対する牧師の会事務局)


1967年12月13日に、マーチン・ルーサー・キング ジュニア師が、日本国民に向けて書かれた「手紙」です。
このころはベトナム戦争の最中ということもあるでしょう。また戦後の荒廃から立ち上がった日本の可能性に言及しています。当時、アメリカでは戦争花嫁や日米の混血児の問題などが話題になったことでしょう。いろいろな課題がありつつも、背景には憲法9条をもつ日本への尊敬とかぎりない期待が込められています。
47年を経て、いまだに解決されない問題が多々あります。特に沖縄の基地の問題や、秘密保護法の施行を控える現在を思うとき、キング師の精一杯のエールをいま、このときの私たち日本人へのものとして受け取ることができるのではないでしょうか。


http://www.thekingcenter.org/archive/document/letter-mlk-people-japan#